Ⅰ 講義時間

資格の別法規無線工学通信術英語合計
陸上資格一陸特64854(8日)
二陸特549(2日)
二陸特(短縮)112(1日)
三陸特426(1日)
航空資格航空通2523250100(15日)
航空特115218(3日)
海上資格一海特9622239(7日)
二海特8513(2日)
三海特426(1日)

Ⅱ 講義のレベル

(1) 陸上資格

第二級及び第三級の陸上特殊無線技士は、無線の知識がない方を対象としており、無線工学は数学的知識がなくとも講義を理解できます。第二級は第三級と比べレーダーや衛星系等の講義が増え、要は、対象の範囲が異なるだけです。
一方、第一級陸上特殊無線技士は、受講要件があり、ある程度数学や電気磁気、電子回路等の知識がある方を対象としていることから、無線工学の講義のレベルは相当高いものとなっています。講義時間も48時間と長時間の講義です。
法規については、三陸特が4時間、二陸特が5時間、一陸特が6時間の講義となっており、3資格のレベルは大きく異なるものではなく、対象範囲が異なるだけです。
陸上資格については、一陸特の無線工学が突出して講義レベルが高くなっていますが、講師が分かり易く丁寧に講義します。
講師は、通信事業、鉄道通信、携帯電波の割当、消防・防災無線の基準策定等の経験者が務めます。

(2) 航空資格

航空無線通信士は、講義時間の合計が100時間と他の資格に比べ圧倒的に長くなっています。法規も無線工学も講義時間が長くレベルも高いものとなっています。特に、英語は50時間の受講が必要で、活躍の場所として国際線のパイロットや管制官として勤務することからもその必要性が分かります。
航空特は、航空通ほどレベルは高くないですが、航空通も航空特も通信術については、講義時間が2時間しかありませんので、事前にある程度覚えてくる必要があります。
講師は、特に英語は国際線の経験豊富な航空従事者、法規・工学はILS等の無線航法装置の管理者、航空機衝突防止装置(ACAS)等の基準策定者等が務めます。

(3) 海上資格

第一級海上特殊無線技士と第二級海上特殊無線技士の大きな違いは、英語があるかないかです。法規及び無線工学は講義時間もほぼ同じでレベル差がそれほどあるわけではありません。やはり、一海特は、英語が難しいようです。
講師は、海上保安庁で活躍した者等が務めます。

Ⅲ 活躍の場

(1) 陸上資格

第三級陸上特殊無線技士は、消防・救急無線、防災無線、鉄道無線、警察無線、タクシー無線等、陸上で使われる多くの無線局の操作が可能です。また、最近普及が著しいドローンの操作も可能です。

第二級陸上特殊無線技士は、三陸特に加え、レーダーやVSAT(小型地球局)、高速道路等の路側通信設備の操作ができますが、更に、平成31年1月31日の電波法施行令(無線従事者の操作範囲を規定しています。)の改正により、何と「コミュニティ放送局の操作」が可能となりました。このコミュニティ放送局は、今まで特殊無線技士ではなく第二級陸上無線技術士の資格が必要とされていました。たった3時間の講義時間の追加でこれだけの操作ができるとは、とてもお得だとは思いませんか?

第一級陸上特殊無線技士は、無線従事者の国家試験の中でも最も受験者数が多く、とても人気のある資格です。その活用範囲も広く、あらゆるものがインターネットに接続されるIoT(Internet of Things )社会の実現に不可欠なインフラである5G(第5世代移動通信システム)の基地局、また、今後大きな需要が見込まれ、自治体や企業から注目されているローカル5Gの基地局の操作など、まさに、時代の最先端の業務を担う有益な資格です。
また、この資格を取得することにより、無線局の検査等を行う登録検査等事業者(全国に数百社あります。)の一員として活躍することもできます。当然、ドローンやコミュニティFM等二陸特で操作できるものも可能であり、まさに花形の資格です。

(2) 航空資格

航空無線通信士は、航空界の花形の資格です。航空運送事業(他人の需要に応じ、航空機を使用して有償で旅客又は貨物を運送する事業)を行うパイロットや管制官には必須の資格です。

一方、航空特殊無線技士は、航空運送事業用航空機以外の航空機と通信する航空機局の無線設備が操作できます。 自家用飛行機や報道用航空機、農薬散布をする航空機等の無線設備操作が可能です。

(3) 海上資格

第一級海上特殊無線技士は、主に、船上保守をしないGMDSS対応の漁船の船舶局・商船が装備した国際VHFなど、国際通信のための通信操作も可能です。

一方、第二級海上特殊無線技士は、もっぱら漁船や沿海を航行する内航船舶の船舶局、VHFによる小規模海岸局などが活躍の場です。要は、第一級海上特殊無線技士は、第二級海上特殊無線技士の操作範囲と国内での外国の船舶との通信や日本近海での外国の船舶との通信を行うための資格ということになります。